2023.10.12
DX推進の責任者が考える今後のDX戦略について
目次
はじめに
皆様こんにちは。私は株式会社エコリングのDX推進部の責任者をしている村上と申します。
今回の記事では、DX推進の責任者が考える今後のDX戦略について、私の考えを共有させていただきます。
なぜDXするのか、目的
DXの定義は多岐にわたりますが、私は組織が市場ニーズやマーケットの変化に迅速に対応することが最も重要だと考えています。
よく誤解されることですが、AIの導入や紙の電子化だけがDXではありません。これらはデジタルシフトの一部であり、手段の一つです。
DXを進めるには、ビジネス戦略、組織構造、マネジメント、人事、採用、レガシーシステム、セキュリティなど、多岐にわたる視点が必要です。
一人の担当者だけではカバーしきれないため、全社的な協力が必要です。そして、組織文化の変革が鍵となります。文化を変えることは時間がかかりますが、それが組織のDNAに浸透することで、市場の変化に迅速に対応する組織を築けると信じています。
日本企業はなぜDXに失敗するのか
DXに関する多くの文献を読んできましたが、「日本企業のDX失敗の理由」は頻繁に取り上げられています。
失敗の原因として、「伝統的な組織文化」、「既存業務への固執」、「DXの真の意味を理解していない」という点が挙げられます。
私は「共通認識の不足」が大きな要因だと感じています。DXの進め方は企業ごとに異なります。大企業は予算や選択肢が豊富ですが、中小企業は予算の制約から小規模な取り組みに留まることもあります。
重要なのは、どこまでDXを進めるかの共通認識を経営層や主要メンバーと共有することだと思っています。私自身もDX推進委員会を運営していますが、その目的や議題が明確でなかったため、議論が散漫になることがありました。そのため、目的や議題を再定義し、メンバー全員の共通認識を形成しました。
DXは何から始めればよいか
前述した「共通認識」を持ちつつ、DXに取り組む際の第一歩として、現状の立ち位置を明確にすることが重要です。
私は以下の図を参考にしました。
多くの企業は「基礎ステージ」や「縦割りステージ」に位置していると感じています。
エコリングも1と2の間のステージにいると考えており、短期的には3、中期的には4のステージを目指しています。
出典:『Why Digital Transformation Fail』 by Tony Saldanhaを参考
今取り組みしていること
長々とした前置きとなりましたが、現在の取り組みとしては、リスキリングによるDX人材の育成や、社内問い合わせのAIチャットボットの開発を進めています。
DX人材の育成は、組織全体の意識向上や技術への関心を高めるための取り組みです。組織のボトムアップ強化と、少しでもテクノロジーに興味を持ってもらえる人を増やすために行っています。
チャットボットは、労力の削減や利便性の向上を目指しています。社内問い合わせ対応のチャットボットは今の時代では今更かもしまれませんが、やはりここに対する労力はかなりのもので、生成AIのchatgptが登場したことで、チャットボットの利便性があがった今だからこそ手をつけたいと考えました。また、オーソドックスだからこそわかりやすく、効果の実感もしてもらえるのではないかと考えています。
最後に
私の役割はこれらの取り組みを通じて、DX推進を行うと現場が働きやすくなった、今までの業務がやりやすくなったなど社内に少しずつでも成果をつくっていき、DXの効果を実感してもらい、次のステップへと繋げることだと思っています。何よりも分かりやすい効果の実感が大切だと思っています。
長くなりましたが、まだエコリングのDX推進は始まったばかりのため、成果があがればこちらのブログに執筆していきたいと思います。
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